はじめに
G検定の学習を進める中で、生成モデルの「VAE(Variational Autoencoder)」とその発展形である「VQ-VAE」の違いに苦戦している方は多いのではないでしょうか。
「潜在変数」「離散化」「コードブック」……言葉だけ見ていると眠くなってしまいますよね。
そこで、私のプロジェクト「AI記憶Music」では、試験に出る重要ポイントだけを詰め込んだ「VQ-VAE覚えうた」を作成しました。
音楽のリズムに乗せて、難解な定義を自然と記憶に定着させましょう。
AIを活用した楽曲制作
今回の楽曲制作も、AIの力をフル活用しています。
歌詞の構成には、大規模言語モデル「Gemini」を使用しました。
試験範囲のドキュメントや過去の傾向から、絶対に覚えるべき定義や、従来のVAEとの違いを抽出しています。
そして、作曲には「Suno AI」を使用しました。
疾走感のある覚えやすいメロディに仕上げています。
タイトル・歌詞の紹介
今回完成した楽曲の歌詞をご紹介します。
試験直前に見返すだけでも効果があるように、無駄な言葉を削ぎ落としています。
曲のタイトル
VQ-VAE覚えうた
歌詞
VQ-VAE潜在変数を離散化したVAE 連続値ではなくとびとびの値
離散表現Vector Quantized VAE
Codebookは離散的なベクトルのリスト Encoderの圧縮情報を辞書に置き換え
ユークリッド距離が最も近いベクトルを選ぶ これがベクトル量子化
データが連続値から離散値へと変換
最も近いものを選ぶ操作は微分ができない そのままでは誤差逆伝播ができない
そこでStraight-Through Estimator 順伝播は置き換えた値を使う
逆伝播は勾配をそのままコピー 微分不可能を回避する勾配のコピー技
VAEは連続値正規分布に従う VQ-VAEは離散値Codebookのインデックス
Posterior Collapseの回避 画像がぼやけにくく高精細
VQ-VAE 再構成誤差プラス量子化誤差 潜在変数を離散化したVAE
Straight-Through Estimator 勾配のコピー VQ-VAE
楽曲の視聴
百聞は一見に如かず、まずは実際に聴いてみてください。
隙間時間の聞き流し学習に最適です。
youtube
Suno AI
VQ-VAE覚えうた(Suno AI)
歌詞の解説
ここからは、歌詞に含まれる重要な技術用語について、少し詳しく解説します。
G検定で問われる「仕組み」の部分を、イメージで理解しましょう。
1. 離散表現とCodebook(コードブック)
歌詞にある「連続値ではなくとびとびの値」や「Codebook」は、「無限にある色を、決まった12色の色鉛筆だけで塗り直す」ような作業をイメージしてください。
- Encoderの出力(連続値)
微妙な違いを含む無限のグラデーション。 - Codebook(辞書)
使える「代表的な色(ベクトル)」のリスト。 - ベクトル量子化
手元の色に「一番似ている色鉛筆(ユークリッド距離が最も近いベクトル)」を選んで置き換えること。
これを数式で見ると、「距離を最小化する $k$ を選ぶ」という以下の式で表されます。
\( k = \arg \min_j |z_e(x) – e_j|_2 \)この「置き換え」によって、データ量が圧縮され、画像のぼやけを防ぐことができます。
2. Straight-Through Estimator (STE)
ここはVQ-VAEで最も試験に出やすい「学習の工夫」です。
「最も近いものを選ぶ」という操作は、階段状の変化になるため、通常の方法(微分)ではAIが学習できません(勾配が0になってしまいます)。
そこで登場するのがStraight-Through Estimator(STE)です。
歌詞にある「勾配のコピー技」とは、以下のようなトリックです。
- 行き(順伝播)
Codebookの「置き換えた値(離散値)」を使って画像を生成する。 - 帰り(逆伝播)
学習のための計算時は、置き換えの操作をなかったことにして、「元の値(連続値)」を通ってきたかのように勾配をそのままコピーして流す。
「計算結果は量子化後のものを使うが、反省(学習)するときは直通トンネルを通す」と覚えると分かりやすいでしょう。
3. VAEとの違いと「量子化誤差」
従来のVAEは、データの分布を「正規分布(なだらかな山)」に無理やり押し込めようとするため、特徴が平均化されて画像がぼやけやすい弱点がありました(Posterior Collapse)。
対してVQ-VAEは、Codebookという「飛び飛びのインデックス」を使うため、輪郭のくっきりした高精細な画像を生成できます。
最後に、歌詞にある「再構成誤差 + 量子化誤差」についてです。
VQ-VAEの学習では、以下の2つを同時に減らすように学習します。
- 再構成誤差
元の画像と、生成された画像がどれくらい似ているか。 - 量子化誤差
「選んだCodebookのベクトル」と「Encoderの出力」が近づくようにする(辞書をデータに合わせる、またはデータを辞書に合わせる)ための誤差。
歌詞では、この複雑な項をまとめて「量子化誤差」と表現しています。
試験では「VQ-VAEはCodebookを学習するための誤差項が必要」という点を押さえておけば正解できます。
楽曲に込めたメッセージ
難解な数式や理論も、リズムに乗せてしまえばただの「フレーズ」になります。
「微分できないからSTE」「連続じゃなくて離散」といったキーワードが、ふとした瞬間に頭の中に流れるようになれば、試験本番で迷うことはありません。
勉強は机に向かうだけのものではなく、耳からもアプローチできるということを体験してほしいと思います。
まとめ
今回は、G検定対策としての「VQ-VAE覚えうた」を紹介しました。
Suno AIで作った軽快なリズムに乗せて、重要単語を繰り返し聴いてみてください。
「AI記憶Music」では、今後もIT資格試験に役立つ楽曲を配信していきます。
合格を目指して、一緒に楽しく学んでいきましょう。


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