はじめに
G検定の学習では、人工知能に関する用語や手法を正確に理解し、用語の定義をそのまま覚えることが求められます。
しかし、暗記が苦手だったり、言葉が似ていて混同してしまうこともありますよね。
今回は、生成AIと音楽AIを活用し、「探索木」と「ハノイの塔」という出題頻度の高い用語の定義を音楽のリズムに乗せて覚えるための楽曲を制作しました。
学習に役立つだけでなく、聴いて楽しい構成を目指しています。
AIを活用した楽曲制作
この楽曲は、ChatGPTを用いて歌詞を生成し、Suno AIというAI作曲ツールを使用して音楽を制作しました。
音楽スタイルは「upbeat educational electropop」、テンポはBPM148、男性ボーカル、電子音を活かしたリズミカルな曲調です。
耳に残りやすく、短時間で繰り返し聴ける構成となっています。
タイトル・歌詞の紹介
曲名
探索木とハノイの塔のうた
歌詞
探索木は状態をノード 操作手順を枝で表現
ハノイの塔は分割統治 探索木でモデル化できる
深さ優先は枝を深く 行き止まりではバックトラック
メモリ効率良いけれど 最短経路 保証はない
幅優先は浅いレベル 順に展開 最短経路
保証あるけどメモリが高い 探索手法しっかり学ぶ
ハノイの塔は古典的パズル 三本の棒と円盤N枚
一度に動かす 一番小さい 大きい円盤 上に置けない
探索木は状態をノード 操作手順を枝で表現
ハノイの塔は分割統治 探索木でモデル化できる
楽曲の視聴
- YouTube
- Suno AI
探索木とハノイの塔のうた(Suno AI)
歌詞の解説
探索木は 状態を ノード/操作手順を 枝で 表現
探索木とは、ある問題に対して、現在の状況(例:迷路の位置やパズルの並び)をノード(節点)として表し、次に取りうる行動や選択肢(例:一歩進む、数字を入れ替えるなど)を枝として示す構造です。
このようにすることで、どの手順で目的に到達できるかを木のような形で可視化できます。
ハノイの塔は 分割統治
ハノイの塔は、円盤の数が増えても、“小さな問題に分けて考える”という方法で解くことができます。
これは「分割統治法(divide and conquer)」と呼ばれるアルゴリズムの考え方で、
- n−1枚を一時的に別の棒に移動
- 残った最大の1枚を目的地に移動
- 一時退避していたn−1枚を元に戻す
という3つのステップに分けて解決するのがポイントです。
深さ優先は 枝を 深く/行き止まりでは バックトラック
深さ優先探索(DFS)は、探索木の1つの枝を最後まで掘り下げてから、行き止まりに達したときにバックトラック(戻って他の枝を探索)します。
メモリ使用量が少ない利点がありますが、最短経路が見つかるとは限りません。
メモリ効率 良いけれど/最短経路 保証は ない
DFSは記憶するノード数が少なくて済みますが、効率的に解にたどり着くとは限りません。
最初に見つかった解が最短とは限らないため、ルートの最適性は保証されません。
「とにかく深く掘り進む」ため、遠回りになることもあります。
幅優先は 浅い レベル/順に 展開 最短経路
幅優先探索(BFS)は、最も根元に近い(=浅い)ノードから順に、すべての選択肢を広く見ていく方法です。
このため、最短でゴールにたどり着けるルートを確実に見つけることができます。
保証 あるけど メモリが 高い
BFSは最短経路を保証しますが、その分多くのノードを同時に保持する必要があるため、メモリ使用量が大きいという欠点があります。
三本の棒と 円盤 N枚/一番 小さい
ハノイの塔のルールは以下のとおりです。
- 棒は3本。
- 円盤はサイズの異なる N枚。
- 一度に動かせるのは1枚のみで、大きい円盤を小さい円盤の上に置くことはできません。
この問題を解くには、最小で以下の手数が必要になります。
\(2^n – 1\)
この式は指数関数的に増加するため、計算量が急増し、組合せ爆発の例としても紹介されます。
探索木で モデル化できる
ハノイの塔の状態遷移も探索木で表すことができ、再帰的な解法との対応関係があります。
状態をノードに、移動操作を枝に対応させることで、全探索や最短手順の理解に活用できます。
楽曲に込めたメッセージ
この楽曲は、ただの語呂合わせソングではありません。
G検定における選択肢の誤認を防ぎ、用語の正確な定義を耳と身体で覚えることを目的としています。
定義の一部をリズムに乗せて自然に口ずさめるよう工夫しています。
特に「深さ優先」と「幅優先」の違い、「探索木でモデル化する」という概念、「ハノイの塔」の構造など、出題頻度の高い概念を集約しました。
まとめ
AIを活用することで、これまで苦手だった暗記学習にも新しいアプローチが可能になります。
本楽曲は、G検定の重要語を楽しく・効率的に覚えるための一つの手段として活用できます。
ぜひ、繰り返し聴いて、リズムで覚え、正解を選べる力に変えてください。
今後もG検定対策に役立つ学習ツールやコンテンツを紹介していきます。


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