【公式サンプル問題分析】データマネジメント試験 科目Aの解き方

黄緑色背景に「データマネジメント試験」「科目A サンプル問題分析」の文字と、データベースや盾などの図像を配置したアイキャッチ画像 データサイエンス
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IPA(独立行政法人情報処理推進機構)から「データマネジメント試験」の科目Aサンプル問題が公開されました。

新試験制度のサンプル問題について | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
情報処理推進機構(IPA)の「新試験制度のサンプル問題について」に関する情報です。

データマネジメント試験は、組織がデータやAIを効果的・効率的に活用するために必要な、データマネジメントの基本的な知識と技能を評価する新しい試験として検討されています。
今回公開された科目Aのサンプル問題は3問で、データガバナンス、データ品質、メタデータ管理が取り上げられています。
この記事では、企業で生成AI・DX推進を担当する筆者が、公式サンプル問題を基に、各問題の正解だけでなく、選択肢を判断するための考え方を初学者向けに解説します。

データマネジメント試験とは

データマネジメント試験は、データやAIを業務で活用するために必要な、データ管理の基本知識と技能を評価する試験として新設が検討されています。
対象として想定されているのは、データベースの専門技術者だけではありません。
営業、企画、管理、情報システム、DX推進など、業務の中でデータを扱う幅広いビジネスパーソンが対象です。

データを活用して正しい判断を行うためには、分析ツールや生成AIを導入するだけでは不十分です。
元となるデータの意味が曖昧だったり、入力ミスや重複が多かったりすると、分析結果やAIの出力も信頼できないものになります。
そのため、データを誰が管理するのか、どのようなルールで品質を維持するのか、各部門でデータの意味をどのように共有するのかを決める必要があります。

IPAは、データマネジメント試験を、ITパスポート試験の次のステップに位置付ける試験として検討しています。
現時点では、2027年度の夏頃から秋頃にCBT方式で開始し、科目Aを48問、科目Bを12問、合計120分で実施する案が示されています。 (ipa.go.jp)

データベースの基本用語から復習したい方は、当サイトのITパスポート対策に!AIで作った「データベースのうた」で楽しく用語暗記も併せて確認してください。
関係データベース、レコード、フィールド、主キー、外部キーなど、データを管理するための基礎用語を解説しています。

科目Aサンプル問題を読む前の注意点

今回公開された科目Aのサンプル問題は3問です。
そのため、この3問だけで本試験全体の難易度、出題割合、頻出分野を断定することはできません。

一方で、公開された3問からは、単に用語の意味を暗記するだけではなく、組織として望ましいデータ管理の方法を選ぶ形式が使われていることを確認できます。
選択肢には、一部だけを見ると正しそうな内容や、業務効率化につながりそうな内容も含まれています。
受験者は、それぞれの選択肢がデータマネジメント全体の目的に合っているかを判断しなければなりません。

今回のサンプル問題で出題されたテーマは、次のとおりです。

問題主なテーマ
問1データガバナンスの目的
問2データ品質を低下させる対応
問3メタデータとビジネスグロッサリー

以下で正解・解説を記載しています
問題を解いてからご覧ください。

問1:データガバナンスの目的

問1では、組織がデータガバナンスを確保することが重要な背景と理由が問われています。
正解は「ア」です。

正解の選択肢では、データの品質やセキュリティを維持し、意思決定の精度向上や法令遵守を実現することによって、組織の価値と信頼を高めると説明されています。
データガバナンスを、単なるシステム管理やアクセス制限ではなく、組織全体でデータを適切に管理して活用するための仕組みとして捉えている点が重要です。

データガバナンスとは

データガバナンスとは、組織のデータについて「誰が責任を持つか」「どのルールで管理するか」「誰がどのように利用できるか」を決め、組織全体で守る仕組みです。

例えば、顧客情報を誰でも自由に変更できる状態では、誤入力や不正な変更が起こるおそれがあります。
一方で、利用を厳しく制限し過ぎて必要な部門までデータを使えなければ、業務改善や意思決定に活用できません。
データガバナンスでは、データを守ることと、必要な場面で適切に活用することの両方を目指します。

他の選択肢が適切でない理由

選択肢「イ」では、部門ごとにデータを分断し、保有するデータの内容を秘匿することが示されています。
部門ごとにデータが分断され、他部門から内容を確認できない状態は「データのサイロ化」と呼ばれます。
必要なアクセス制限は重要ですが、部門を越えた適切なデータ活用まで妨げることは、データガバナンスの目的とは異なります。

選択肢「ウ」は、データ基盤を導入する際の評価基準やプロセスを整え、情報システム部門のITコントロールを強化する内容です。
データ基盤の評価やITコントロールは必要な場合がありますが、データガバナンスは情報システム部門だけの活動ではありません。
事業部門を含む組織全体で、データの品質、利用、セキュリティ、責任を管理する必要があります。

選択肢「エ」は、人手の作業を自動化し、データ処理に関する人的コストを最適化する内容です。
自動化やコスト削減はデジタル化によって得られる効果の一つですが、データガバナンスそのものの目的ではありません。

問1の解き方

データガバナンスの問題では、選択肢が「データを守ること」だけに偏っていないかを確認します。
反対に、データ活用や業務効率化だけを重視し、品質、セキュリティ、法令遵守を軽視している選択肢にも注意が必要です。

今回の問1では、データ品質、セキュリティ、意思決定、法令遵守、組織の価値と信頼を幅広く説明している「ア」が最も適切です。
一つの部門や一つの効果だけではなく、組織全体にとっての目的を説明している選択肢を選ぶことがポイントです。

問2:データ品質を低下させる対応

問2では、AIやBIツールが処理するデータの品質について、望ましくない対応を全て含む組合せが問われています。
正解は「ウ」で、望ましくない対応は「b」だけです。

この問題では、a、b、cを一度に比較するのではなく、それぞれの対応が望ましいかを個別に判断すると解きやすくなります。

選択肢aが望ましい理由

選択肢aでは、データオーナーから任命されたデータスチュワードが、情報システム部門、DX推進部門、DMO(データマネジメント推進組織/Data Management Office)と連携してデータ品質管理の実務を担当しています。
データ品質を一つの部門や担当者だけに任せず、データを利用する事業部門と専門部門が連携する体制になっているため、望ましい対応です。

問題を理解するために、主な役割を簡単に整理します。

・データオーナーは、担当するデータの管理方針や利用ルールに責任を持つ立場です。
・データスチュワードは、決められた方針に沿って、データの定義や品質の確認などを実務で担う立場です。
・DMOは、部門を越えてデータマネジメントを推進する組織です。

これらの名称や具体的な責任範囲は、企業や組織によって異なる場合があります。
試験問題では、問題文に書かれた役割や責任関係を確認して判断することが重要です。

選択肢bが望ましくない理由

選択肢bでは、入力規則やシステムによるチェックを設けると即時性や柔軟性が低下するという理由から、入力形式や表現を担当者がその都度判断する運用を採用しています。
この対応は、表記ゆれや入力ミスを増やし、データ品質を低下させる可能性があるため、望ましくありません。

例えば、同じ日付でも「2026-08-01」「2026/8/1」「令和8年8月1日」のように、担当者によって異なる形式で入力される可能性があります。
人が見れば同じ日付だと分かっても、システムが同じ形式のデータとして処理できるとは限りません。
集計や分析の前に形式をそろえる作業が必要となり、誤集計の原因にもなります。

入力規則とは、入力できる文字、桁数、形式などをあらかじめ決めることです。
バリデーションとは、入力されたデータが決められた条件を満たしているかをシステムで確認することです。
例えば、必須項目が空欄になっていないか、日付として存在する値か、郵便番号が決められた桁数になっているかなどを確認します。

現場での入力のしやすさも重要ですが、担当者ごとに自由な形式で登録させることは、データ品質を維持する方法として適切ではありません。

選択肢cが望ましい理由

選択肢cでは、複数の情報システムに分散して保存されているデータを統合するときに、対応ルールに沿って名寄せや重複排除を実施しています。
これは、マスターデータの整合性と一貫性を確保するための望ましい対応です。

名寄せとは、表記が異なるデータについて、同じ人物や同じ企業を示しているかを確認し、まとめる作業です。
例えば、同じ取引先が「ABC株式会社」「(株)ABC」「ABC」と別々に登録されている場合、そのまま集計すると別の会社として扱われる可能性があります。
同じ取引先であることを確認して一つにまとめることで、売上や取引件数をより正確に集計できます。

重複排除とは、同じ内容のデータが複数登録されている場合に、一定のルールに基づいて重複を取り除くことです。
名寄せや重複排除を担当者の感覚だけで行うと、別の人物や企業を誤って統合するおそれがあります。
そのため、あらかじめ決めたルールに従って実施することが重要です。

問2の解き方

組合せ問題では、最初から解答群を見比べるのではなく、a、b、cを一つずつ判定します。
今回の問題では、aは望ましい対応、bは望ましくない対応、cは望ましい対応です。
したがって、望ましくない「b」だけを示す「ウ」が正解です。

データ品質に関する問題では、次の点を確認すると判断しやすくなります。

・入力形式や表現が統一されているかを確認します。
・入力ミスを防ぐ仕組みがあるかを確認します。
・重複や不整合を減らせる対応かを確認します。
・品質管理の役割と責任が明確かを確認します。
・事業部門とIT・DX部門が連携しているかを確認します。

「柔軟性を高める」「即時性を優先する」「現場の判断に任せる」といった表現は、一見すると利用者に配慮した対応に見えます。
しかし、その結果として入力形式がばらばらになり、集計や分析ができなくなる場合は、データ品質管理として適切ではありません。

問3:メタデータとビジネスグロッサリー

問3では、メタデータを三つに分類したうえで、ビジネス及び業務に関するメタデータを整備する方法が問われています。
正解は「エ」です。

正解の選択肢では、各事業部門が参加して、組織全体で使用するビジネスグロッサリーを整備し、ビジネスメタデータと併せて継続的に管理することが示されています。

メタデータとは

メタデータとは、データの内容や扱い方を説明する情報です。
簡単に表すと「データについて説明するデータ」です。

例えば、データベースに「売上」という項目があっても、項目名だけでは具体的な意味が分かりません。
税込金額なのか税抜金額なのか、注文時点の金額なのか入金時点の金額なのか、返品分を含むのかによって、集計結果は変わります。
このようなデータの意味や計算方法、利用上のルールを説明する情報もメタデータに含まれます。

公式サンプル問題では、メタデータを次の三つに分類しています。

分類主な内容
ビジネス及び業務に関するメタデータデータの意味、利用ルールなど
ITに関するメタデータテーブル名、カラムの型や桁など
システム運用に関するメタデータデータの作成日時、データ容量など
出典:データマネジメント試験(仮称)科目A サンプル問題(独立行政法人情報処理推進機構)

これらは、それぞれ「ビジネスメタデータ」「テクニカルメタデータ」「オペレーショナルメタデータ」と呼ばれる場合があります。
ただし、呼び方だけを暗記するのではなく、それぞれが何を説明する情報なのかを理解することが重要です。

ビジネスメタデータの整備が難しい理由

テーブル名、カラム名、データ型、作成日時などの情報は、情報システムから自動的に取得できる場合があります。
一方で、データが業務上どのような意味を持つのかは、システムだけでは判断できません。

例えば、「顧客」という言葉が、商品を一度でも購入した人を指すのか、問合せをしただけの人も含むのかは、企業の業務ルールによって異なります。
このような業務上の意味は、実際の業務を理解している事業部門が参加して整理する必要があります。

また、商品、組織、契約、サービスなどの定義は、事業内容や社内制度の変更によって変わる可能性があります。
そのため、一度作成して終わりにするのではなく、内容を継続的に確認して更新することが重要です。

ビジネスグロッサリーとは

ビジネスグロッサリーとは、組織内で使用する業務用語の意味や定義を統一した用語集です。

例えば、営業部門では問合せをした人まで「顧客」と呼び、経理部門では商品を購入した人だけを「顧客」と呼んでいる場合があります。
同じ言葉を異なる意味で使用すると、顧客数や売上を部門ごとに集計したときに、結果が一致しなくなります。
そこで、「顧客とは誰を指すのか」を組織共通の用語集に定めます。

ビジネスグロッサリーが「業務用語の意味を組織内でそろえるもの」であるのに対し、データカタログは「どのようなデータがどこにあり、何を意味するのかを探しやすくする仕組み」です。
両者は関係していますが、同じものではありません。

他の選択肢が適切でない理由

選択肢「ア」では、業務とデータの関係を事業部門の内部情報と考え、ビジネスメタデータに記録しないことが示されています。
しかし、データの業務上の意味が記録されていなければ、他部門の利用者やデータ分析担当者がデータを正しく理解できません。

選択肢「イ」では、情報システム構築時に一度メタデータを整備した後、事業部門による追加や変更を行わないことが示されています。
業務内容やデータの利用ルールは変化するため、更新しないままでは、メタデータと実際の業務が一致しなくなる可能性があります。

選択肢「ウ」では、情報システム部門が中心となり、各事業部門向けにデータカタログツールを個別に導入することが示されています。
部門ごとに別々の仕組みを導入すると、用語やデータの定義が組織全体で統一されない可能性があります。
また、ビジネスメタデータの整備は、情報システム部門だけではなく、データの意味を理解している事業部門の参加が必要です。
なお、データカタログツールの導入そのものが誤りというわけではありません。
問題は、部門ごとに個別導入して定義が分散すること、および運用を事業部門に任せきりにすることです。

問3の解き方

メタデータ管理に関する問題では、「業務上の意味を誰が決めるのか」と「継続的に更新される仕組みになっているか」を確認します。

データの意味や利用ルールは、情報システム部門だけで決めるものではありません。
実際にデータを作成し、業務で利用している事業部門が参加する必要があります。

また、部門ごとに異なる用語集やデータカタログを作るのではなく、組織全体で共通して利用できる形にすることが重要です。
今回の問題では、各事業部門が参加して組織全体向けのビジネスグロッサリーを整備し、継続的に管理する「エ」が最も適切です。

科目Aサンプル3問から確認できる出題の特徴

今回公開された問題は3問だけであるため、本試験全体の出題傾向を断定することはできません。
ただし、3問には共通する考え方があります。

一つ目は、用語の名称だけでなく、その目的を理解しているかが問われていることです。
問1では、データガバナンスという言葉を知っているだけでなく、なぜ組織に必要なのかを判断する必要があります。

二つ目は、望ましい対応と望ましくない対応を区別する問題があることです。
問2では、複数の対応を一つずつ読み、データ品質の維持につながるかを判断します。

三つ目は、ツールの導入だけではなく、組織の役割分担や継続的な運用が重視されていることです。
問3では、データカタログツールを導入するだけではなく、事業部門が参加して業務用語を整備し、継続的に管理することが求められています。

今回の3問では、データ管理を情報システム部門だけの仕事として捉える選択肢は適切ではありません。
事業部門、情報システム部門、DX推進部門などが、それぞれの役割を持って連携する考え方が重要です。

科目Aを解くときの手順

最初に、問題文の最後を確認します。
「最も適切なもの」「望ましくない対応」「全てを挙げた組合せ」など、何を選ぶ問題なのかを先に確認します。
知識があっても、「適切」と「不適切」を読み違えると正解できません。

次に、選択肢を一つずつ判定します。
特に組合せ問題では、最初から解答群を比較するのではなく、a、b、cのそれぞれに○か×を付けてから、該当する組合せを選びます。

続いて、選択肢の主語を確認します。
データマネジメントでは、何を行うかだけでなく、誰が責任を持つかが重要です。
データオーナー、データスチュワード、事業部門、情報システム部門など、問題文に登場する役割を整理します。

また、目的と手段を区別します。
ツールの導入、自動化、コスト削減は、業務上有効な場合があります。
しかし、それらがデータガバナンスやデータ品質管理の最終的な目的とは限りません。

最後に、極端な表現に注意します。
「一度整備した後は変更しない」「全て担当者の判断に任せる」「情報システム部門だけで実施する」といった選択肢は、継続的な管理や部門間連携を妨げる可能性があります。
ただし、特定の言葉だけで機械的に判断せず、問題文全体と照らし合わせて判断する必要があります。

初学者が最初に覚えたい用語

今回のサンプル問題を解くために、まず次の用語を自分の言葉で説明できるようにしましょう。

・データガバナンスは、データを適切に管理して活用するための組織的な仕組みです。
・データオーナーは、担当データの管理方針や利用ルールに責任を持つ立場です。
・データスチュワードは、データの定義や品質管理を実務で担う立場です。
・DMOは、組織横断でデータマネジメントを推進する組織です。
・バリデーションは、入力されたデータが決められた条件を満たしているか確認することです。
・名寄せは、表記が異なるデータから同じ人物や企業を見つけてまとめることです。
・重複排除は、同じ内容で複数登録されたデータをルールに基づいて整理することです。
・マスターデータは、顧客、商品、取引先など、組織内で共通して使用する基本的なデータです。
・メタデータは、データの意味、形式、作成日時など、データについて説明する情報です。
・ビジネスグロッサリーは、組織内の業務用語の意味を統一した用語集です。

これらの用語を暗記するだけではなく、実際の業務に置き換えて考えると理解しやすくなります。
例えば、自社で「顧客」「売上」「契約件数」という言葉が全部門で同じ意味になっているかを考えてみましょう。
同じ言葉を部門ごとに異なる意味で使用している場合、ビジネスグロッサリーやビジネスメタデータの整備が必要になります。

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生成AI・DX推進とデータマネジメントの関係

生成AIやBIツールを導入すると、社内に蓄積されたデータを検索、分析、要約しやすくなります。
しかし、元となるデータの意味や品質に問題があれば、ツールの性能が高くても信頼できる結果は得られません。

例えば、営業部門と経理部門で「売上」の定義が異なっている状態で、生成AIに売上分析を依頼すると、参照するデータによって回答が変わる可能性があります。
顧客データに重複が多ければ、顧客数や購入回数を実際より多く集計する可能性もあります。

生成AIやBIツールを業務で継続的に活用するには、モデルやツールだけでなく、次のようなデータ管理の基盤も重要です。

・データの意味が明確になっていることです。
・入力形式や品質が一定のルールで管理されていることです。
・データの管理責任を持つ人や部門が決まっていることです。
・利用できるデータと利用できないデータのルールが決まっていることです。
・問題が発生したときに修正し、再発を防止する仕組みがあることです。

データマネジメント試験で扱われる知識は、試験に合格するためだけのものではありません。
生成AIやDXを業務に定着させるための実務的な基礎知識にもなります。

初学者が最初に行う試験対策

最初に、公式サンプル問題を解説を見ずに解きます。
正解したかどうかだけではなく、それぞれの選択肢がなぜ適切なのか、なぜ適切でないのかを説明できるか確認します。

次に、今回登場した用語を整理します。
一つの用語につき、短い定義と具体例を一つずつ書くと理解しやすくなります。

例えば、データガバナンスについては「組織のデータを管理して活用するためのルールと責任の仕組み」と整理できます。
バリデーションについては「入力ミスをシステムで確認する仕組み」と整理できます。
ビジネスグロッサリーについては「社内の業務用語の意味を統一した用語集」と整理できます。

その後、自分の仕事や身近なサービスに置き換えて考えます。
顧客情報は誰が管理しているのか、商品名の表記は統一されているか、売上の定義は全部門で同じかを考えると、用語を具体的に理解できます。

最後に、組合せ問題の解き方を練習します。
各文章を一つずつ○か×か判定し、その理由を説明してから解答群を確認します。
この方法により、似た選択肢が並んだ場合でも判断しやすくなります。

まとめ

2026年6月22日に公開されたデータマネジメント試験の科目Aサンプル問題では、データガバナンス、データ品質、メタデータ管理の3テーマが出題されました。

問1では、データガバナンスを通じて、データ品質、セキュリティ、意思決定、法令遵守、組織の価値と信頼を高める考え方が問われています。
問2では、入力規則やバリデーション、名寄せ、重複排除、部門間連携によってデータ品質を維持する考え方が問われています。
問3では、事業部門が参加してビジネスグロッサリーとビジネスメタデータを整備し、継続的に管理する考え方が問われています。

公開された問題は3問だけであるため、本試験全体の難易度や出題割合を断定することはできません。
一方で、用語を覚えるだけではなく、組織として望ましいデータ管理の方法を判断する力が必要であることは確認できます。

初学者は、データガバナンス、データオーナー、データスチュワード、バリデーション、名寄せ、メタデータ、ビジネスグロッサリーなど、今回の問題に登場した用語から学習を始めましょう。
そのうえで、各選択肢について「なぜ正しいのか」「なぜ誤りなのか」を説明する練習を行うことが、初期の試験対策として有効です。

この記事は、企業で生成AI・DX推進を担当する筆者が、IPAの公式資料を基に作成しています。
筆者の経歴や当サイトについては、自己紹介をご覧ください。

出典

独立行政法人情報処理推進機構「データマネジメント試験(仮称)科目A サンプル問題」。
独立行政法人情報処理推進機構「新試験制度のサンプル問題について」。 (ipa.go.jp)
独立行政法人情報処理推進機構「情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について」。 (ipa.go.jp)

本記事はIPAの公表資料をもとにした個人による解説であり、IPAとは関係ありません。最新・正確な情報はIPA公式サイトをご確認ください

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